長谷川ピアノ調律事務所 | 日記 | 竹内裕美さんコンサート調律

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長谷川ピアノ調律事務所 の日記

竹内裕美さんコンサート調律

2014.06.23

今回のお客様は、クラシックピアニストの「竹内裕美」さんです。
大阪府堺市の「スピニングミル」という、とても趣のある会場で、ピアノは「KAWAI  GS-30」という約30年ほど前のグランドピアノでした。
ピアノで30年物と言いますと、まだまだ元気なハズなのですが、彼(GS-30)は実年齢よりも少々くたびれている印象でした。
使用頻度か、保管状態による影響だと思いますが、渋滞ぎみの弦が多く、また1本唸りも多数あり、止音も若干アマく、正直 調律し辛いピアノでした。 また、少々硬い音色になってしまっていましたが、不特定の方々が弾かれる事が前提である「会場備え付けのピアノ」ですので、整音せずに調律のみの作業で終わりました。
調律が終わった後、竹内裕美さんに試弾をお願いしたのですが、その音色を聴いてすぐに「あれ?」と思いました。 調律中は硬くキンキンしていた音色が、まろやかに聴こえるのです。 実は、竹内裕美さんのコンサート調律をさせて頂いたのは今回で2回目なのですが、前回も今回も同じく音色の変化に驚きました。 アップライトピアノであれば、調律中の外装を外した状態での音色(直接音)と比べて調律後の外装を着けた状態での音色(透過音)の方が、より柔らかく聴こえる傾向にあるのは普通なのですが、グランドピアノでは物理的変化は無い筈です。 つまり、ピアニストの技術(個性)なんですね。
調律師は、ピアノを知ると同じくピアニストを知らなければならない、という事の意味を実感しました。 もし、自分だけの判断で整音していたら、あの音色には出会えなかったかも知れないのですから。
今回もまた、ピアノの奥深さを勉強させていただきました。

http://ameblo.jp/tink-piano/ 

竹内裕美さんコンサート調律

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